昨日、無事入国を果たし、3年ぶりに東京の土を踏みました。今回の帰国のおもな目的は、本日正式発売になった『私たちが声を上げるとき アメリカを変えた10の問い』(集英社新書)を手に取り、共著者仲間と編集者と共にプロモーションに励むことにあります。
この本は、現代アメリカにおいてさまざまな不条理や不正義に果敢に声を上げてきた「女性」(カギ括弧をつける意味は、本を読んでいただければわかります)たちの行為に注目し、そこに至るまで、そしてその後の過程や状況を考察しながら、私たち自身が生きる社会や人生について振り返るものです。大坂なおみやローザ・パークスなど、日本の読者にも馴染みの深い人物から、日本ではあまり知られていない事例まで、幅広く多様な10の「声」を紹介しています。5人の女性アメリカ研究者たちが、アメリカの歴史的・政治的・社会的文脈を解説することで、単なる偉人列伝でもなく感動物語でもない、多角的で複相的な分析になっています。それと同時に、日本語読者にアメリカの事例を他人事でなく当事者として捉えてもらいたいという強い思いが本を貫いています。
また、この本の発案・執筆・編集・刊行の過程そのものが、5人の共著者そして編集者のあいだの力強いシスターフッドの物語でもあります。怒りや悲しみや笑いをたくさん分かち合いながら、みんなで対等にアイデアを出し合い、オープンに話し合いを重ね、お互いの草稿にコメントし合い、全員で文章や構成を練ることを大切にして作った本です。この「私たち」の熱い思いを、ひとりでも多くの読者と分かち合いたいと思っています。
是非とも読んで、考え、語り、行動していただけたら嬉しいです!