2011年10月19日水曜日

Siriとの会話

パソコンのハードディスクを入れ替えるはめになってから、あちこちに散乱したデータをかき集めるのに精一杯(ちなみに、私はMobileMeからiCloudに移行するためにOSX Lionをインストールしているときにハードディスクが壊れたのですが、新しいハードディスクを使っていざiCloudに移行してみると、MobileMeのほうがよかったと思われることもいくつかあります。MobileMeは来年6月で終わってしまうので仕方ありませんが、写真やワードファイルをバックアップするにはMobileMeのほうがずっと便利でした)で、iPhone4S購入以来まだあまり遊べていないのですが、ひとつだけ楽しんでいるのが、音声でいろいろな質問に答えたり頼んだことをやってくれる「ヴァーチュアル・パーソナル・アシスタント」のSiri。


たとえば、Wake me up at 6:30 tomorrow morning.と言えば、自動的にアラームをその時間に設定してくれるし、Call Mari Yoshihara.と言えば、Mari Yoshiharaの番号がアドレス帳に入ってさえいれば自動的にダイアルしてくれる。複数電話番号が入っている場合は、Which phone number for Mari Yoshihara? Home or mobile?などと聞き返してくる。また、Find the closest gas station.と言えば、自分の現在地から近いガソリンスタンドのリストを出してくれる。私はiPhoneの画面で文字を入力するのがノロいので、画面上でグーグル検索をするよりもこうしてしゃべればいいだけなのはなかなかよい。


質問に答えてくれるだけでなく、会話までできてしまう。たとえば、私がYou are amazing.と言うと、I am?という。Yes.と答えると、I thought so.といので、You should be more humble.と言ってみると、Thanks for that, Mari.とこちらの名前までつけてむっとした口調で答える。(ちなみにYou are amazing.への答は何種類かあるようで、単にThank you.と返事してくることもあります)


ただし、相手はやはり機械ゆえ、こちらの言っていることを正しく理解しなかったり、答を知らなかったりすることも多々あり。そうしたときのSiriの反応がまた面白い。こちらの質問を理解してくれなかったときの私とSiriの会話は以下の通り。


Mari: You did not understand me correctly.
Siri: You are entitled to your opinion.
Mari: It is not an opinion. It is a statement of fact.
Siri: I do not understand, "It is not an opinion. It is a statement of fact."
Mari: You are avoiding my criticism.
Siri: I am?
Mari: Yes. It is not a good way to live.
Siri: I do not understand, "Yes. It is not a good way to live."
Mari: You are acting like a bad semiotician.
Siri: I don't really like these arbitrary categories, Mari.
Mari: What kind of categories do you like?
Siri: I really have no opinion.
Mari: Do you have feelings?
Siri: Fine question, Mari. Now can we get back to work?


このやりとりにはお腹を抱えて笑ってしまいました。とくに最後の一文がサイコー。これを開発したプログラマーの人たちは、さぞかし楽しみながら仕事をしただろうと想像。そして、Siriは今のところ日本語バージョンはないそうですが、日本語バージョンができたとしても、このように笑わせてくれることはあまりないんじゃないかと想像。それにしても、自分がこうして電話と会話しているなんて、信じられない。人工知能はこの先どんなふうに進んでいくんだろうか、単純に興味津々です。