ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。
2009年12月13日日曜日
ヒューストンでレズビアン市長誕生
テキサス州ヒューストンの新市長に、レズビアンであることを公言している会計検査官のAnnise Parker氏が当選し、ヒューストンは同性愛者を市長にもつ都市としては全米で最大の都市になりました。より小さい都市(私が通ったブラウン大学のあるロードアイランド州プロヴィデンス市や、ハーヴァード大学のあるマサチューセッツ州ケンブリッジ市など)では同性愛者が市長になっている例はありましたが、ヒューストンは220万人の住人のいる大都市、しかも伝統的に保守的な政治風土で、最近の選挙でも同性婚を禁じる法律が成立したテキサス州で、レズビアン市長が誕生したのは、やはり画期的なことです。彼女は、自らの性的指向を前面に押し出すようなことはせず、むしろ会計検査官としての経験を強みにして選挙運動をしてきたものの、1980年代から同性愛者の権利拡大の活動にさまざまな形で携わってきた彼女がヒューストン市長になったことは、LGBTコミュニティに大きな勇気を与えています。(私がこのニュースを知ったのは、Facebookにゲイの友達がこのニュースを投稿していたからでした。)Parker氏は、19年来のパートナーと共に、3人の子供を育ててきた53歳の女性。地元ヒューストンの新聞の記事はこんな感じです。ビデオもありますのでよかったらどうぞ。