2010年10月21日木曜日

Juan Williams氏、NPRからFOXへ

先ほど、ジョギングに行く車でラジオをつけたら、ナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)でなんだかやたらと騒いでいるのでなにかと思いきや、アナリストのホアン・ウィリアムズ(Juan Williams)氏が、保守のテレビ局FOXの番組に出演中、極端で個人的な意見を発言したとして、NPRがウィリアムズ氏との契約を破棄した、とのことです。NPRやFOXについては『現代アメリカのキーワード 』に項目がありますので参考にしてください。ウィリアムズ氏は、FOXの人気番組でもありかつもっとも物議をかもす番組でもあるThe O'Reilly Factorで、「飛行機に乗っているときに、イスラムの衣服を身につけた人が乗っていたら、心配になる」との発言をした、とのこと。この発言の後には、イスラム教徒すべてを過激派と一緒にするのは問題だ、という意味のコメントも補足したものの、この発言には当然ながら多方面からの非難が殺到。もともとNPRのスタッフ記者だったウィリアムズ氏は、以前にも他局の番組や新聞の紙面で個人的な見解を述べることが多かったことから、NPRは彼に警告を出しており、スタッフ記者から契約で仕事をするアナリストに立場を変更していましたが、今回のこの発言はNPRの編集方針に合わず、NPRのアナリストとしての信頼性をおとしめるものだとして、NPRはウィリアムズ氏との契約を破棄。

それを受けてウィリアムズ氏のほうは、「NPRが自分を解雇したのは、自分が『リベラルな黒人』というNPRが期待する枠組みにはまらないからだ。自分を解雇するのは、NPRにおいて意見や思想の多様性が認められていないからだ」と、いわゆる「リベラル・メディア批判」を展開。また、この事態を受けて、FOXはさっそく2百万ドルの報酬でウィリアムズ氏をスタッフに迎え入れたという、これまたえげつない展開。また、この一連の出来事をやり玉にあげ、政府のNPRへの資金提供を一切打ち切るべきだと言い出している保守派の政治家もいる、とのことです。

ハワイ・パブリック・ラジオという局を含め、今ちょうどNPRの番組を配信している全国の公共ラジオ局は、資金集めのためのキャンペーンをしている最中なだけに、こうしたニュースが今出てしまうのはなんとも都合の悪いタイミングです。

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