昨日のニューヨーク・タイムズの記事のひとつが、「大学生、セックスをめぐる会話を広げる」というタイトルの記事。3月末にハーヴァード大学で、その名もずばり、Sex Week at Harvardというイベントが学生たちの企画・運営で開催され、一週間にわたり性にまつわるあらゆる話題を取り上げる講演やパネルディスカッションが行われた、とのことです。この記事で紹介されているのはハーヴァードのイベントですが、もとは2002年にイェール大学で始まり、以後全国のいろいろな大学で開催されているそうです。避妊や中絶をめぐって政治の舞台ではさまざまな議論が繰り返されていますが、このイベントではそうした政治的な話よりも、学生たちの日常生活により身近なトピックに重点が置かれ、セクシュアリティを扱う授業では取り上げられない実践的な話題が多かったとのこと。ポルノグラフィーの倫理、性と宗教、SM、同性愛のセックスなどといったトピックを扱うパネルに加え、世間で流布している現代の大学生の性生活のイメージと現実のギャップ(今の若い男女は誰とでも気軽にセックスをするというイメージとは裏腹に、実際はひと世代前と比べて今の学生はセックスをそれほどしていない、など)や、楽な気持ちでセックスを楽しみ、自分が欲しているものをきちんと相手に伝える方法などを、学生たちが率直に話し合うことが主眼。
教授や医師、宗教関係者などもイベントには参加したものの、大学そのものはイベントの公式スポンサーにはなっておらず、セックス週間が開催された他の大学でも、大学が性行為をめぐるイベントを公認することに反対する声もあるそうです。
それでも、多くの若者が大学時代にセックスを初体験し、その意識のかなりの部分をセックスが占めるのは現実である以上、オープンに性について語り正確な情報を得る場がキャンパスにあることは大事。ちなみにハワイ大学では、以前にこのブログでも紹介したVagina Monologuesが今週末上演されます。