『新潮45』4月号、本日発売です。今回の「恋愛単語で知るアメリカ」は、「恋が行き詰まるとき」と題した、もつれ編です。恋愛、交際をしていればたいてい誰もがぶちあたるさまざまな壁、それらに対処したりそれらについて愚痴ったりするときに出てくる英語表現を解説しました。前回のセックス編よりは刺激度は低いかもしれませんが、自分たちの恋愛や結婚についてふりかえる材料にはなるかと思います。よかったらどうぞ。
経済危機は、アメリカの大学にもたいへんな影響を及ぼしています。ニューヨーク・タイムズにも、20%、30%、ときにはそれ以上の予算削減をしのぐために、教員・職員のポジションを何百という単位で削ったり、学部や学科をとり潰している州立大学が少なくない、という記事があります。ハワイ大学では、今のところテニュア・トラック(『アメリカの大学院で成功する方法』参照)の教員を削除する予定はないとのことですが、大幅な予算削減は授業を含む日常業務のいたるところに影響を及ぼしています。英文学部では、コピーが一切禁止になり、授業で配布するプリントを作るにも、教授が街のコピー屋さんで私費でやらなくてはいけなくなりました。私の学部ではなんと、普段は1.5人(フルタイムが一人とハーフタイムが一人)いる秘書が今月いっぱいでいなくなってしまいます。(一人は昨年末でリタイアしたのですが、学部が彼女の代わりを雇えないために、週に数日間だけ時間単位でアルバイトに来てくれています。もう一人は、大学内での別の仕事にうつることになり、彼女の代わりも雇えないので、なんと秘書がゼロになってしまうのです。)オフィス・スタッフがすでに普段の半分以下になっていることで、あらゆる事務作業から授業や試験に関わるさまざまなことが動かなくなってしまい、教員も学生もパニックしています。学者のような変人と社会人としての常識をじゅうぶん備えていない学生が集まった大学のような大組織で、日常的な業務が滞りなく進むのは、一にも二にも事務スタッフのおかげなのに、秘書なくしてどうやって学部を運営していったらいいのだろうと、皆ほんとに半泣き状態です。やれやれ。