ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。
2009年11月19日木曜日
ホリデーシーズン悲喜こもごも
アメリカでは来週がサンクスギヴィングの休日です。ハワイやアメリカ本土の私の友達からも、今年のサンクスギヴィングは誰が七面鳥の担当だとか、誰の家でパーティがあるだとかいった報告が入ってきます。キリスト教人口も少なくクリスマスが休日ではなく基本的にクリスマスが商業的なものである日本と違って、アメリカでのサンクスギヴィングからクリスマスまでのホリデーシーズンは、家族や親戚が集まってゆっくりと食事をすることが中心です。普段顔を合わせることの少ない家族や親戚が食事やお酒をまじえて濃厚な時間を過ごすからこそ、そうした場で展開される人間模様は、暖かく愛情に溢れたと形容できるようなものばかりでないことは、『ドット・コム・ラヴァーズ』でも説明しましたが、いよいよ再びホリデーシーズンが到来することにちなんで、今日のニューヨーク・タイムズに、休日に露呈される家族関係や人間模様についての話題を集めたエッセイが載っています。他人の話だからこそ笑える話ばかりですが、実際にこうした経験・思いをしてきている人は私のまわりでも本当にたくさんいます。そうした思いをするのが嫌だから、はじめからサンクスギヴィングはどこにも行かずに一人で家にいるとか、家族のもとには行かず友達同士でパーティをするとかいう人もけっこういます。やはり家族関係が親密であればあるほど、ホリデーシーズンにこうした悲喜劇が展開される度合いが高くなるようです。なかなか面白いですので、ちょっと読んでみてください。