2009年11月25日水曜日

Facebook、恋愛、家族関係

以前からこのブログを読んでいただいているかたで、Facebookを使っていない人は、「Facebookの話はもう勘弁してくれ」と思っているかもしれません。すみませんが、もう一回(うーん、でもこれから先もまだあるかも)ご辛抱ください。先週のニューヨーク・タイムズに、Facebookをめぐって展開される恋愛(の終わり)と家族関係についての面白可笑しいエッセイが載っています。著者は、ガールフレンドと別れた後も、彼女とはFacebook上で「友達」であり続けている。彼女の「近況アップデート」を見て、自分なしでも彼女は着々と人生を先に進んでいるという悲しくも当然な事実を何度も認識したり、彼女が自分の知らない男性の腕をとって幸せそうな笑顔で写っている写真を見て、「こいつはいったい何者だ」と、軽症ストーカーまがいにその男性の素性をリサーチしたりする。そうこうしているうちに、自分の83歳になるおじいさんが、突然Facebookを使い始めた。初めのうちは、Facebookを通じてなんとも可愛らしい会話をおじいさんとやりとりしていたのだが、そのうち、そのおじいさんと自分の元彼女が、Facebook「友達」になっているのを発見。おじいさんと元彼女は数回しか会ったことがないはずだし、当の自分が彼女ともう別れているのに、なぜこの二人が「友達」なんだ、納得がいかん。と思いながらも、たかがFacebookごときで本気で機嫌を損ねるのも馬鹿馬鹿しいと思い、初めは冗談半分で「なんでおじいちゃんが僕の元彼女と『友達』なんだ!」などとおじいさんにメッセージを送ったのだが、それに対するおじいさんの冗談とも真面目とも判断つかねる回答に、本気で機嫌を損ねてしまい、83歳のおじいさんの血圧をあげるような怒ったメッセージを書いてしまった。そうやって、訳のわからないやりとりを繰り返しているうちに、おじいさんとは仲直りしたものの、おじいさんはFacebookのアカウントをきれいさっぱり取り消してしまった、とのこと。Facebookを使っていない人には、なぜこれがそんなにおおごと(?)なのか、なぜ恋愛や家族関係のありかたにFacebookがそこまでの作用を及ぼすのか理解できないかもしれませんが、私のようなFacebook中毒者には、たいへんリアリティがあって面白いエッセイであります。よかったら読んでみてください。