ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。
2008年11月1日土曜日
訂正 「水道屋」のジョー
先ほど投稿した「配管工のジョー」について、矢口祐人(前にも出てきましたが、私と一緒に『現代アメリカのキーワード』を編集し、また、『ドット・コム・ラヴァーズ』を書くことを私にけしかけてくれた人です)さんから指摘がありました。日本のメディアではJoe the Plumberを「配管工のジョー」と訳していますが、英語のplumber(ちなみに、bは発音しないので、「プランバー」ではなくて「プラマー」です)を「配管工」と訳すのはちょっと誤解を招くらしいです。日本での「配管工」とは、水道作業だけでなく、空調や防災用設備、下水、土木管などの大型作業もする職業であるのに対し、個人の家にやってきて水道管を修理したり移動したりする人はテクニカルに言えば「給排水設備業者」、平たく言えば「水道屋さん」だとのこと。plumberの免許も持っていないワーゼルバッカー氏は厳密に言えば本物の「水道屋さん」でもないわけですが、「配管工のジョー」というよりは「水道屋のジョー」のほうが正しいようです。日本のメディアで使われている訳を、きちんと調べもせずにそのまま使っていたこと、お詫びして訂正いたします。