今月18日発売の『新潮45』では、「恋愛単語で知るアメリカ オンライン編」として、オンライン・デーティングで頻出する単語や表現について解説しますので、どうぞお楽しみに。
ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。
2008年12月1日月曜日
オンライン・デーティング・コーチ
夕暮れ時にジョギングに行くために車を運転していたら(ジョギングに行くのに車で行く、というのもなんですが、うちの周りはあまりジョギングに適さないので、車でアラモアナ公園という海辺の公園まで行って、その公園のなかを30分くらい走り、また車で戻ってくるのです)、ナショナル・パブリック・ラジオ(『現代アメリカのキーワード』231-235頁参照)でオンライン・デーティングについてのコーナーが始まったので、聞き終わるまで駐車場でしばらく座ったままになってしまいました。(ナショナル・パブリック・ラジオを聞いていると、よくそういうことがあります。)それによると(ナショナル・パブリック・ラジオの番組は、内容も文章もとても良質なので、英語のヒアリングの勉強によいと思います。サイトに行ってListen Nowをクリックすれば聞けますので、よかったら聞いてみてください)、オンライン・デーティングのコーチというものを職業にしている人がいるらしいです。異性の関心をひくためにはプロフィールにどんなことを書くのがよいか、プロフィールを読んでいる人にはどんな決まり文句が陳腐に思えるか、どんな写真はどんなタイプの人の関心をひくか、といったことまで、オンライン・デーティングの指導をするんだそうです。聞いてみると、アドバイスの内容は、私が『ドット・コム・ラヴァーズ』や『新潮45』で書いていることととくに変わらないので、私もサイドビジネスとして、このコーチをやったら、株価が下がって減ってしまった403b(公務員用の401k)のぶんくらいは取り戻せるだろうと、強く思いました。それにしても、オンライン・デーティングは普及とともにますますマーケットの特化が進んでいるらしく、ベジタリアンのためのデーティング・サイトとか、億万長者のためのサイトとか、農業に従事する人のためのサイトとかがあるらしいです。ふーむ。