ハワイ大学アメリカ研究学部教授、吉原真里のブログです。『ドット・コム・ラヴァーズーーネットで出会うアメリカの女と男』(中公新書、2008年)刊行を機に、アメリカのインターネット文化や恋愛・結婚・人間関係、また、大学での仕事、ハワイでの生活、そしてアメリカ文化・社会一般についての話題を掲載することを目的に始めました。諸般の事情により、2014年春から2年半ほど投稿を中止していましたが、ドナルド•トランプ氏の大統領選当選の衝撃で長い冬眠より覚め、ブログを再開することにしました。
2009年4月7日火曜日
ヴァーモント州でも同性婚合法化
アイオワ州に続いて、ヴァーモント州でも同性婚が合法化されました。これまでに同性婚を合法化してきた州(マサチューセッツ、コネチカット、アイオワ)はみな、結婚を異性愛者のみに限定するのは法の下の平等を掲げる州憲法に違反するとの判決を裁判所がくだしたことによって、つまり司法によって、同性婚が認められてきましたが、ヴァーモントは初めて、州議会によって同性婚が立法化された州となりました。同性婚に反対する人々や団体は、司法によってこうした決断がなされるのは、結婚という制度を、有権者の声よりも政治的なプロセスにゆだねるものだとして抗議してきました。以前に説明したカリフォルニア州のProposition 8に見られるように、同性婚が有権者の投票にかけられた州の多くでは、結婚を異性愛者に限るという新たな立法が近年なされてもいます。ですから、このように議会の立法によって同性婚が達成されたことは、(ハワイも含め)同性婚やシヴィル・ユニオンの合法化にむけての運動が進んでいる他の州に大きな希望を与えることでしょう。